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第29章 星屑の幸せ

『・・・ごめん』


『アイルは〃そのまま〃で いいよ』




アイルがキョトンとしてオレを見上げた。






『アイルらしいまま・・・

そのままが・・・いい』





なんの偽りもない

身体も心も…

何も飾らないアイルが一番良い。




そのままのアイルが

オレは一番好きなんだ。













『…い、いつかは・・・してみたいな』




うつむいたままのアイルが

ボソっとつぶやいた。





『~ん?・・・』








『指・・・輪。

リョウキと・・・・・オソロイで』






アイル・・・顔、真っ赤。






『クス・・・ああ。そうしような?』


『…ふふ、・・・うんっ』




赤く染まった顔をあげて

やっとアイルが笑った





『少し…休もうか?…腹減らない?』


『え…?・・・うん…』




オレは時計を見て方向を変え
アイルの手を引いてビルに入る



エレベーターで最上階のボタンを押した



賑わう街と反転して、落ち着いた
静かな雰囲気のライトに包まれる。




『リョウキ・・・どこに…』


『ん・・・~ここ』



薄暗いライトの中に浮かび上がる
フレンチレストラン



アイルが足を止めた。






『こ…こ…こんな・・・

高そうなお店・・・あたし・・・』




キョドキョドするアイルが

・・・たまらなくカワイイ。




『クス・・・ヤボなコト言うな(笑)

ホラ・・・行くよ?』




『でも・・・・・・・・』





『~残念だが・・・

今日は変更きかないんだ

悪りぃな?・・・(笑)』




〃予約済みだ〃と

時計を指して見せ

ニカっとアイルに笑いかけた。







『・・・~いつのまに』


『~オレは仕事早いんだよ(笑)』


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