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第27章 嫉妬

眩しさを感じたアイルが目を覚ます

隣に・・・リョウキの姿はない…。



重く腫れた目をこすって

アイルが起き上がった。




リビングにも・・・リョウキはいない。





『…えっ …。ウソっ・・・!?』














店まわりや
店内を掃除しているカイトの元へ
ソウタが声をかける。


『カイト?今アイルから連絡があってな…
少し遅れるから、店開けたのむな?』


『あん、わかった。…アイツ
具合でもワルイんとちゃうやろな?』





『…寝坊したとさ♪。まったく~』


『ははっ…アイツ低血圧やからな?
・・・~よくあるん?』



『いや…初めてだ
…まぁ、家は近いし
すぐに来るだろうから、頼んだぞ♪』


『あいよ!…今日は
朝イチの予約ないみたいやし
まかしといて~』




十数分後

真冬にも関わらず
汗だくになったアイルが駆け込んできた。




『おぅ!おはようさん』



『カ…カイトっ…ハァっ…ハァ
ごめんなさ…っ・・・
店開け…ありがとっ…』




『ええって…。それよりお前
汗拭きぃ?風邪ひくで~』



『う・・・うん』



アイルはそのまま
ソウタの元へ謝りに行ってから戻ってきた


カイトは無意識に
アイルを観察してしまっていた

…感じる違和感。

ノーメイク…は、まだわかるが


少し赤く腫れた目…そして



『なぁアイル~?
お前ホンマに風邪でも引いてんちゃうか?
毎日〃そんなん〃着て…店ん中も寒いか?』



カイトがアイルの
タートルネックを差して言う

ピクリと動揺するアイル


『えっ…別に。そうだったかな?
…毎日寒いもん…
風邪ひくと悪いからと思って…』

『~それもそやな…♪
ほんでもお前…疲れとるんやないか?
ここんとこ毎日眠そうやし
目ぇも充血してんでぇ?
…寝不足かぁ?…大丈夫か?』



『…寝過ぎ…だよ。寝坊してるし…』



『ハハっ!そらそーやな!!
~今日晩メシでも食うてくか?』



『…。・・・うん。いいや』


『なんや…リョウキとでも会うん?
ほんなら一緒に・・・』


『ちがうけど…今日は・・・いい』


〃なんでだろう私
なんか…「行ったらいけない」って
ストップがかかるのは…〃


『~…ほ~か』

カイトがどこか心配そうに
アイルを見つめていた

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