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第25章 焦燥と迷走

『リョーキ~・・・
どーゆー風の吹き回しだよ~?』


『~ワリィ・・・』


『?お前…キャラ変わった?
まるくなってねぇ?(笑)』


『ぁん?』


ワタルとジムで汗を流す

…ワルいもんが
スーっと抜けてくようだった

身体がバキバキに
硬くなってる気がした


『~逃げられたか?ヒッデェ顔してよ?』


ワタルが小指を立てて
ニヤニヤとオレの方を見る

『ちげーよ…バカ』

『でも大方そっちのハナシだろ?
リョウキみてりやわかるぜ?
~人生の半分以上の付き合いだし?(笑)』


『……』

ワタルとは中学から大学までずっと一緒だ

そして今も、ずっと交流がある


『アゲろよ?』

ワタルがベンチプレスの方を見て
顎をしゃくりあげる

オレは黙って横になってバーを握った







『~…ムリ…上がんね』





『根性ねぇなぁ…!女に溺れて
ヘナってんじゃねーよリョーキ!?』

『うっ・・・っせぇぇ~~~!!!』



『よぉし!もいっか~い♪(笑)』

『ワタル…テメェ~…』



『ハハハっ!
お前は発散させて吐かせんのが一番だ!
ホラ…あと10㎏(笑)』


『くっ…そ~~…!』


しばらく汗を流すと肩の力がぬけてきた

ワタルは長いだけあって
オレの動かし方をよく知っていて
オレをのせるのが上手い









『ハァ…ハァ…なんか・・・イラつく』

『?』

ワタルは一瞬眉をピクリと動かしたが
あとは平然としていた


『イラつくって?…彼女に?』

『…違うと思ってたけど…そうかも
アイルみてると・・・最近イラつくことが…』


『ふ~ん…』


『でもムコウが何したワケじゃない…
オレが・・・なんかイラっとしてる』



『…浮気?ムコウの~疑惑?』


『…いや。…ない』






『なら簡単だ。〃飽きた〃んだよ、お前』

『え…?』


『あの子に飽きたんだよ~
手に入った…従順
だからもう…つまんねーんだよ』

『・・・ない』

〃飽きた…どころか…むしろ〃


『今までにないタイプだけど?
~まぁ…こんなモンだろ~って』


『チッ・・・帰る』

〃話に…なんねぇ〃


『ちょいちょい!~ウソ!ジョークだろ!
マジで!~待てってリョーキ!』

イラついて立ち上がったオレをワタルが止めた


そして…何やらニヤニヤとしてる

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