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第25章 焦燥と迷走

『~っ…』

『・・・』

アイルがぎゅっと目を閉じた


拒否はしない・・・

けど・・・受け入れようと
している顔じゃない


目を開けずに横を向いている





…何やってんだオレ・・・本当に




初心忘れるべからず

ってモンじゃないのか?






〃アイルの嫌がる事はしない〃



そう決めて




アイルに自由に生きてほしい

そう願って来たのは他でもないオレだ




オレがアイルに

窮屈な思いさせてどうすんだよ

それもワケもわからないことで



『・・・ごめん』


押し倒したアイルをそっとはなした




アイルがそっと目を開けてオレを直視する




『本当にごめん。・・・悪かった』




そう言って
アイルの身体をそっと起こした





アイルはベッドに座ったまま

〃ううん〃と首を振る



『・・・いいの』


『ごめん・・・アイル』





『もう、いいの…。

でも…出来れば・・・・理由が知りたい』




…その理由が

オレにもわかんないんです



・・・なんて言えないよな



『~…アイルのせいじゃないんだ

それだけは・・・本当』



『あたしドンクサイとこあるから
やなことしちゃって
気付いてなかったかなって…』



『アイルのしたことで

怒ったりしないって

そんなのない・・・100%

ごめんな…アイル』




・・・本当にない



『…わかった
もう、あやまらないで?…』


そう言ってアイルは
それ以上詮索しないでくれた


『うん…。アイル…風呂…
今日は…のんびりしようぜ?』

『うん。~リョーキ先に行って?』



なにやらアイルがにこやかだ


『いや…でも』

『ふふっ…あたしチョット探険するの』



『?』

『~こゆトコ初めて来たんだもん~』


・・・そうだろうな;(笑)



切り替え早いやつだな

まぁ…助かったが


『…フツー…ボケかますかここで?…』

『えっ?何?』



『いや…べつに』

『窓はないんだね、~ヒミツの部屋ってかんじ♪』



『じゃ…迷子になんないで探険しろよ?(笑)』

『…どうやってなるのよ;…!』


オレは先にシャワーに向かう


熱めのシャワーを目一杯浴びて考える

頭を冷やせ…と言う所だが
熱いお湯で脳を必死に刺激した

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