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第12章 輝く季節の中で

翌日、日曜
二人でアイルの家を
片付けるために見に行った

止めようか迷ったが
アイルが
体力が落ちてるから歩きたいと言ったから

二人で散歩がてら
ゆっくり歩いてアイルのマンションへ行く

途中
近所のサイクルショップが目に止まった



『なぁアイル?チャリ持ってたっけ?』
『?ううん』

『買ってやろ~か?アレ。退院祝いだ♪』


店先にある
少し派手目の色使いの自転車を指して
ニヤケながらアイルに聞く

『ェ…そんな、悪いよ。…いらないし』

『あったら便利だと思うよ?ウチとの行き来も
…家、停めるトコあったろ確か?』


『ぅん…だけど…』

『今後もさ、どうしても帰り遅くなるとか
あるかもだろ?そゆ時に歩いてるよりは
安心だろうしさ?』



これが一番の本音だった



店に一歩入ろうとした時…



『あたし…』

『?』




















『……あたし・・・自転車・・・のれない』










『……へっ?』

『……』



少し下を向いて顔を赤くしているアイル











『ぶっっ…!!~ハハハハハ~っ!!!』





悪気はないんだが

オレは笑い転げるしかなかった




『ひ…ひどい…っ
そんな笑わなくったって』


『ワリワリ…!いや、だって
オマエ…アイルっ

…運動苦手ってゆーけど そこ?!
そのレベルまでかっ!?』


『~~~!!』

顔を真っ赤にして
うらみがましそうにオレを見るアイル(笑)

店主のおじさんも
笑いを堪えるのに必死でうつむく

・・・堪えれてねーけどな(笑)



『ほ…補助輪つけてやるからよアイル!

ホジョリン…~ぶふっ…!』


『~~もぉー…しらないっ!!』


アイルがプイっと
そっぽ向いて先に店を出てく

オレもおじさんに一礼して出た



アイル…本当におもしろい
あきないやつだ


ちなみに聞いた話だがアイル
かけっこと水泳だけは何故か得意だったとか?


ついでに…おもしろなヤツだ(笑)



アイルの部屋に着く

かれこれ3~4週間空けてた部屋だ


7月ももうじき終わりという時の
部屋の暑さは半端じゃない




といっても


散らかってなどいなかった


…オレの部屋のようには(笑)




ゴミを捨てたり
掃除する程度ですぐに終わった

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