
Kissからはじめよう SO & AN
第74章 UB3 和也
知らず知らずのうちに ブスッとして黙り込んでた俺を
まーくんが優しい笑顔で覗き込む
「あれ?俺の話聞いてた?」
「・・・聞いてた」
「俺、ちゃんと断った、って言ったよね?」
「・・・わかってるよ」
「タレントなんかに興味ないからならないよ、ってのも言ったよね?」
「・・・わかってる」
「んふふ・・・じゃあ、何で怒ってんのかな?」
「別に怒ってなんか・・・俺 笑ってるよ、ははははは」
「いーや、この口は怒ってる、笑うってのはこうやって・・・」
感情のこもらない笑ったふり
への字に下がった俺の口の端を
ぎゅっと握って吊り上げるようにされた
俺が機嫌悪くても全然動じずに笑ってるまーくん
余裕綽々で 超憎らしい
