
Kissからはじめよう SO & AN
第41章 楽園14 雅紀
14-3
次の日は金曜日
出版社との打ち合わせを夕方に終えた俺は
和くんの会社の入ってるビルの入り口で
和くんが出てくるのを 忠犬ハチ公みたいにひたすら待つ
けど、とにかく寒い!
そりゃそうだよね、今は2月始め
一年中で一番寒い時だもん
19時の外気なんて限りなく0度に近く、おまけに雪までちらちらしてきた
キャメルのダッフルコートにも 見る間に雪が積もって行く
でも、今夜こそ、絶対に絶対に和くんと話したい
感覚の無くなってきた指先で 足踏みしながら和くんを待ってると、20時近くになって翔ちゃんが出てきた
