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sugar-holic2

第6章 想いの深さ

「デートしないって事は、相手はいる…彼氏はいるって事だよね」

「うわ。カマかけられたの!?」

渋い顔をわざと作ると、亮くんはシェーカーを洗いながら

「もしかして、こないだ話してた人?」

意味ありげな視線を寄越した。

小さく頷いた私に

「付き合うことになったんだ」

「うん。…そうだね」

改めて言われると、何とも気恥ずかしいんだけど!!

照れ隠しにカクテルをストローで飲み込むと、亮くんが小さく拍手をした。

「おめでと」

「ありがと」

同じように軽い口調で返すと

「なのに?」

う…。まだ話終わらせてくれないんだ。

カクテルをストローでかき混ぜると、氷がぶつかってカラカラと小気味いい音をたてる。

小さくため息をつくと、亮くんを見上げた。

「休みの日って、自分の用事もあるでしょ?」

どうしてもデートしない!!って決めた訳じゃないけど、予定が合わなかったりするのは当たり前じゃない?

だけど亮くんは腕を組んで眉をひそめた。

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