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第4章 可愛いアイツと N×A
「そんなに泣かないでよ。」
「だってっ。
和が、好きだって言ったぁっ。」
これは嬉し涙だからいいの!って、
泣いてるのに、いい笑顔をくれた。
「そうやって笑ってるのも好き。」
「へ?」
「とぼけてる顔も。」
「え、…んんっ。」
「…はっ、キスしたあとの色っぽいとこも
全部好き、だよ…。
すぐに欲しくなる…。」
目を見て言い切ったけど、
恥ずかしくなってすぐに逸らす。
柄にもないことをしてるのは分かってる。
こんな歯の浮いちゃいそうなセリフ。
俺にはやっぱり似合いそうにない。
その証拠に雅紀は無反応だ。
「俺、我慢してんだから、
ちゃんと風呂から上がった時は
服着ててよ。
…何か言ってよ。」
多少の恥ずかしさを我慢して、
また雅紀と目を合わせてみれば、
もう喋ることが出来ないくらい泣いてた。
「もー…。泣くなって。」
「だっで、だっで…。」
「だって、でしょ?」
涙でうまく喋れないところも、
もうそれすらも可愛くて。
ぎゅっと、だけど優しく
泣き続ける雅紀を抱きしめた。
その瞬間、すぐに雅紀の方も
背中に腕を回してくれて。
温かった。
心も、体も。
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