修練の鏡と精霊の大地
第10章 老人と塔
体が軽い分、少々細めの枝にも足をかけて体重を支えられた。
「この木は鉄樹だな。そりゃ、耳かきほどの枝でもしっかりしてるはずだ」
鉄樹とはこの世界に生息する非常に固い、樹木だ。建物の骨組みによく使用される。
軽々と木に登り、その目的のもっさりとした物体にたどり着いた。
木の枝やつる草を編み込んだ、大きくて深い皿状のものに、沢山の干し草がつめてある。
「これは……鳥かなにかの巣だな」
体の小さなユングが身を乗り入れてもぐらつくことはなく、しっかりとした大型の鳥類の巣。
中にはバスケットボールほどの卵の殻が転がっていた。
「相当、でかい鳥がいたんだろうなぁ……」
空は薄暗くなり、巣の中を、あさって見るにはかなり厳しい状況だった。
「殻があるってことは、もう鳥は来ないかも知れないなぁ……大丈夫かな?」
ユングはここを寝床代わりに、少し休憩をとろうとしていた。
だが、野生の鳥の巣。衛生上はどうなのかも気になった。
「まあ、いっか。今さら綺麗になることないし、死ぬ気でこの世界に来たんだ。ここを借りよう」
「この木は鉄樹だな。そりゃ、耳かきほどの枝でもしっかりしてるはずだ」
鉄樹とはこの世界に生息する非常に固い、樹木だ。建物の骨組みによく使用される。
軽々と木に登り、その目的のもっさりとした物体にたどり着いた。
木の枝やつる草を編み込んだ、大きくて深い皿状のものに、沢山の干し草がつめてある。
「これは……鳥かなにかの巣だな」
体の小さなユングが身を乗り入れてもぐらつくことはなく、しっかりとした大型の鳥類の巣。
中にはバスケットボールほどの卵の殻が転がっていた。
「相当、でかい鳥がいたんだろうなぁ……」
空は薄暗くなり、巣の中を、あさって見るにはかなり厳しい状況だった。
「殻があるってことは、もう鳥は来ないかも知れないなぁ……大丈夫かな?」
ユングはここを寝床代わりに、少し休憩をとろうとしていた。
だが、野生の鳥の巣。衛生上はどうなのかも気になった。
「まあ、いっか。今さら綺麗になることないし、死ぬ気でこの世界に来たんだ。ここを借りよう」
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