
修練の鏡と精霊の大地
第4章 穴
「ちょっと、ソーヤ!! なんとかならないの!!」
莉子は、助けを求める。
<そうやねぇ、あいつが燃える時の煙って無害だし、それほど煙たくならないから、乾燥したのをよく燃料とかアロマキャンドルに……>
「いまそんなウンチクいらねぇよ!! なんとかしないと死んじゃうだろ!!」
莉子は早く行かなければという気持ちと、行けば自分も燃えてしまうという恐怖とがぶつかり合い葛藤していた。
「くそっ!!」
痺れを切らせ、向かって行ったのは球也だった。
「きゅう坊!! 危ない!!」純化が呼び止めるが、まったく聞き耳をもたない。
球也は目の前で、コウヤが炎に包まれているのを黙って見ていられなかった。
剣を抜き、燃え盛る炎に突進していく。
「く……来るなーーッ!!」
肝を潰すようなコウヤの声だ。
球也はビクつき、足を止める。
「コウヤさん……」
「大丈夫、俺は死なねぇーっ!!」
コウヤは、斧を突き刺したまま膝から崩れた。
「コウヤさん!!」
球也が駆け寄ろうとしたその時だった。
「坊主、危ないから下がっとれ」
どこからか声がした。
莉子は、助けを求める。
<そうやねぇ、あいつが燃える時の煙って無害だし、それほど煙たくならないから、乾燥したのをよく燃料とかアロマキャンドルに……>
「いまそんなウンチクいらねぇよ!! なんとかしないと死んじゃうだろ!!」
莉子は早く行かなければという気持ちと、行けば自分も燃えてしまうという恐怖とがぶつかり合い葛藤していた。
「くそっ!!」
痺れを切らせ、向かって行ったのは球也だった。
「きゅう坊!! 危ない!!」純化が呼び止めるが、まったく聞き耳をもたない。
球也は目の前で、コウヤが炎に包まれているのを黙って見ていられなかった。
剣を抜き、燃え盛る炎に突進していく。
「く……来るなーーッ!!」
肝を潰すようなコウヤの声だ。
球也はビクつき、足を止める。
「コウヤさん……」
「大丈夫、俺は死なねぇーっ!!」
コウヤは、斧を突き刺したまま膝から崩れた。
「コウヤさん!!」
球也が駆け寄ろうとしたその時だった。
「坊主、危ないから下がっとれ」
どこからか声がした。
