催眠術 SO & AN
第33章 催眠術なんて信じてないけど10 潤
そう、俺は別に大野さんの事、本気で好きだったワケじゃ無い
今日の事は全部二人の為のお芝居なんだから
大野さんには・・・
ただちょっと 先輩として憧れただけ
いつも穏やかで 優しくて 場を癒してくれるのに
いざとなったらしっかりスイッチを切り替えて
ステージ上どころか、広い広いドームの中の空気さえ変えてしまう人
そこにいるすべての人間の心を鷲掴みにして
息をするのも忘れる程の 圧倒的な実力を見せつけておいて
その後はまた その柔らかい笑顔で 俺たちを煙に巻く人
とても綺麗で とても可愛くて いつもふわりと笑っていて
でも、時々頑固で ビシッと厳しい事も言えて
あぁ、この人にはこんな一面もあるんだなぁ、って
未だにその奥深さに感動させられる人
そんな人だから憧れた
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