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第2章 転校生

あたしはリツの隣にボンッと腰かけた。

「ちょっと…リツのお陰で、アイツに色々言われたでしょう?」

空はあたし達より離れた場所に座った。リツと目があったらしい、空はにっこりと笑って前を向いた。

…なんなんだ。あいつ。

「笑うと結構カッコ良いね。古水流くんって。」

「あたし嫌だ…リツが学校の中案内してあげてよ。あいつ性格めちゃくちゃ悪い。」

空があたしの方をちらりと向いたので、舌を出して変顔で答えた。

「別に良いけど♪」

リツは嬉しそうな顔をした。

…あいつと関わりたくない。

「じゃぁお願いね。」

リツは約束通り昼休みを使って、空に学校内を案内していた。

「古水流くん…良い人じゃん。丁寧だし、カッコいいし。華のいうような嫌なやつじゃ無かったよ。」

空が、やってきて席に着いた。

「岩田さん。さっきはどうもありがとう。」

きらきらとした微笑みを浮かべて空はリツにお礼を言った。

「ううん。良いよ。岩田さんじゃよそよそしいからリツって呼んで。」

「ありがとう…リツ。」

うんいつでも言ってねとリツが笑った。

…なんなのよ?この2重人格者。

「そうだ。あたしねネコ拾ったの。」

携帯で撮った写真をリツに見せた。

「わー。綺麗なネコね。名前は何て言うの?」

トーフはいつもカメラ目線で写真を撮らせてくれるので、あたしの携帯は、あっと言う間にトーフの写真で溢れた。

「豆腐くん。」

いつもあたしと一緒にベッドで寝ていた。

「へぇ。ホントにお豆腐みたいに真っ白だし、本当にきれいなネコだね。」

「ぶっ…なにその単純な名前。」

あたしはあいつの言葉を無視した。

「白いからトーフ?短絡的な名前だね。」

あら可愛いじゃないとリツがフォローしてくれた。

…ゼッタイ。しゃべらない。

先生が教室に入ってきたので、あたしは慌てて机から教科書をだした。

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