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となりのアイツ AN

第108章 卒業、そして となりのアイツ5 かずくん


5-1

こういう状況に全く不慣れな俺は
身も心もオカシクなりそうな程の快感に
為す術もなく翻弄されて


まーくんの大きな掌や、
長くて男らしい指の先から
微弱な電流が流れてるんじゃないかとか
まるで誓いを立てるように 厳かに押し当てられる唇から
俺の身体の奥底に向かって媚薬が流し込まれてるんじゃないかとか

他の誰にも聞かせられないような
バカな事をぼんやり考えてしまう


そんな今の俺に出来る事は
言葉の意味を成さない切れ切れの声が漏れないように
手の甲で口を押えつける事だけ

それでも、鼻にかかった甘ったるい声は
後から後から溢れ出て来て 
どうにも止められないままだ





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