LIFE
第20章 つかまえたい!〜scene3〜
ゴシゴシ
頭を洗って体を洗って。
はっきり言ってチョー適当。
強めのシャワーで洗い流す。
でも大事なところはちゃんと洗った。
久しぶりに会った二宮さんを思い出してちょっと反応しそうになったのは内緒。
ドタバタとタオルを腰に巻いたら、もう一枚タオルを頭に二宮さんの待つ寝室のドアを開けた。
ベッドに寝転がっていた二宮さんが立ち上がろうとするから、覆い被さるように抱きついて制止する。
「二宮さん、お待たせ。」
「ふふ。待ってたよ。
今も…この数日も、ずっと。」
俺の髪の毛にタオルをあてながら目を細めてる二宮さん。
俺のことを愛おしそうに見てる。
俺の体に大切に触る。
いつもガッついて無我夢中で。
こんなふんわりとした空気で二宮さんを間近で見たのは初めてで。
いつも盗み見てはいるげとね。
二宮さん、好きだよ?
俺の勘違いじゃないと思うし、自信過剰だとしてもうぬぼれてしまうには十分。
二宮さん…
二宮さんも俺のことを好きだよね?
胸がいっぱいになって、そのあと決まって苦しくなって。
膝をつけて向かい合う目の前にいる大好きな人に、大好きとそのまま口にした。
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