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犬癒可憐は泣いていた。
次に声に出す言葉は最後の言葉だ。
それを言ったらもう２度と知打匠には会えない。
　
すると知打匠が悟ったように言い出した。
　
「……そっか。見つけたんだね。あの言葉を。大丈夫。次は俺が捕まえる番だ。おにごっこは終わらない」
　
　
知打匠を設計した愛という女は、息子に『その言葉』を理解させるために、知打匠にあるプログラムを組み込んでいた。
　
それこそがおにごっこ学園という仮想空間を生み出すプログラムなのである。
　
知打匠に『その言葉』を聞かせることによって、仮想空間は崩壊し、知打匠も消滅するよう作られていた。
　
その言葉とは……
　
　
　
　
　
「愛してる」