 
パパ、もう一度抱きしめて
第4章 もう一つの家庭
次の日。
午後から大学病院へ出勤すると、廊下で同期の北川と会った。
「遼太郎、きのうはお疲れさん」
「うん。合コンはどうだった?」
「良かったよ。それがさ、一人清楚で、めちゃくちゃ可愛い子が来たんだ。入ってきた瞬間、俺らはその子に目が釘付けになったよ。まぁ大人の男として、みんな顔には出さなかったけど」
「ふーん…」
「じゃあ」
「おぅ」
片手を軽く上げて、
北川は持ち場へ向かって行った。
清楚で可愛いか。
そういえば、俺も最近見たな。
そんな女の子、どこかで……。
 
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