
大切な人へ
第61章 願いが叶う
井川くんと仲直りが出来た事を
報告したい人がいるの!一番は晄人さん!
よかったねって喜んでくれました
その次が...
「そっか...でも仲直り出来てよかったね」
「別れたって聞いた時はもう集まれないかと思った」
その報告だけをしていた紗羅と上田くんです
『ご心配おかけしました。』
深々と頭を下げる私の横で
「どこまで知ってんの?今の彼氏___」
急いで彼の口におしぼりを押し付けた
『それはごめん!まだちょっと言えないの』
苦しいって井川くんに怒鳴られる
『言おうとする井川くんがいけないんでしょ!』
「こいつらが口軽いと思ってんの?」
『そうじゃなくて私だけの問題じゃないでしょ!』
いがみ合う私たちに向かいの2人が笑ってた
「よかったね藍野さん。喧嘩できるようになって」
穏やかな口調に一気に空気が変わるんだ
高校の時からそうだったね...
『ごめんね...いつかちゃんと話すから
紹介できるようになったら連れてくると思う!』
2人は楽しみにしてるって言ってくれた
4人で食事をして井川くんと2人になった
話してると全然話題はつきなくて
電車に乗るのもやめて歩いて話しながら帰ることに
本当に仲直りできたんだなって感じて嬉しかった
唯一変わったのは手を繋がなくなっただけ...
翔ちゃんの時みたいだなって
ちょっと思いました
