大切な人へ
第42章 見つめる
でも彼は私に言ったんだ
「美優のそばに居たかった
一緒の大学行きたかったけど...ダメだったらごめんな
でも絶対に会いに行くから」
私の為に頑張ってくれた受験
彼のまっすぐな気持ちに罪悪感でいっぱいだった
私は全てを話した
あなたを選んだ時の気持ち
そして今思うあなたへの気持ち
私と母の今までの関係や冬休みの実家でのことも
この間の先生とのことも...隠しちゃいけないと思った
でもどうしたらいいかなんて絶対に聞かない
彼は静かに私の話を聞いてくれた
何も完結していない すごく解りづらい話だったと思う
それで彼にどんな返事をもらいたいかもわからない
だたあの時浮かんだ...
あなたの涙が苦しかった
「あいつと美優は惹かれ合う存在なんだろうな」
彼は小さな声で話した
「始めから、離れても近くても
磁石みたいにずっとお互いに惹かれて想ってる
俺は横から美優を奪っただけなのかもしれない
美優を守ってたのはずっとあいつなのかもな...」
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