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大切な人へ

第29章 何があったの?


ほっとして 心が温かくなって
廊下を歩いていると隣のクラスから出てきた陰に
心臓が止まりそうだった

「シッ‼」

私の口に軽く手をあてたのは井川くんだった...

『...ビックリした  脅かさないでよ。』
「悪い。お前らの様子がおかしかったから覗いてた」

悪趣味ですよ?
急だったし黙ってたのも悪いけどさ...


中間前で部活が休みだった彼はそのままうちへ

全部聞いていたそうでいきさつを掻い摘んで話した

「ふーん。最近おかしかったのただの喧嘩と思ってた」
『気付いてたの⁉
...私なんで気付いてあげられなかったんだろ』


「...じゃぁなんで仲裁なんかしてたんだよ?」

また失言
どうしよう...きっかけなんて言えないです...

『上田くんから電話があって...何か聞いてないかって
それで力になろうと紗羅と話してああなった』

嘘ではありません...

でも彼の視線が痛い...


「隠してるつもり?」
『怒らない...?』

黙ってる彼がすでに恐いんです

言いたくなかったけど資料室の事を話す
下着はふせてキスマークを見られたこと...
そもそも井川くんのせいでしょ‼


「ふーん...どれが見えたんだろうな?服の中なのに」

____‼

「何回言ってもわかんないんだな?頭いいくせに...」
『...ごめん...なさい 怒らないで...』

彼の手が制服の中に入ってお腹や胸を撫でてる
小さくて冷たい声に震えてくる...

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