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異彩ノ雫

第276章  二ノ月 Ⅲ ②




思い出をなぞりながら歩く街は

冬景色のなか

わずかばかりに よそよそしい



あてどない自由をまとい

人波を分けながら

私は何を探しているのだろう



交差点を見下ろす時計塔が

夕べを告げ

懐かしさにひりつく胸を

なお 震わせる







【街】


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