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異彩ノ雫

第269章  一ノ月 Ⅲ ③




低く 厚く広がる雲が

鈍色の海となり胸にせまる



ため息ひとつで

はらうことができるなら…

空を仰ぐ私の髪に

甘い香りがふわりとからむ



振り返れば

ひと抱えの水仙とあなたの微笑み



芳しい風が心を震わせる







【水仙】


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