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異彩ノ雫

第239章  九ノ月 Ⅲ ②




坂道を上りきれば
港を見渡す公園に行きあたる
そこは
君と夢を語り合ったサンクチュアリ

彼方しか見えない君と
足元ばかりが気になる僕
けれど
時間はいつも優しく流れた

ああ
あの日と同じ
汽笛が遠く聞こえてくる


息をきらす開けた視界に
懐かしい背中が風に吹かれていた







【サンクチュアリ】


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