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異彩ノ雫

第230章  八ノ月 Ⅲ ②




── 分かってしまったものの負けだよ

君は手の中の花びらを
はらりとこぼしながら呟いた


── 分かってしまったら
許すしかないから…



誰とのことを言っているのか
それとも
誰でもないものか…


茜の空を映す 君の瞳の静寂が
美しく
悲しかった







【茜雲】


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