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異彩ノ雫

第22章  九ノ月




何故だか急に心騒ぎ
行き先を変えたタクシーの中…

いつもの店で降り立てば
強まる雨足が肩を濡らす


重い扉の向こうでは
ウッドベースの低音が足元から這い上がり
ひと息に煽るバーボンロックが
鎮めた想いに火をつける



切なくも
馴染みの夜に包まれる







【夜嵐】


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