テキストサイズ

異彩ノ雫

第117章  七ノ月 Ⅱ ④




少女はひとり 風に立つ



白いワンピースの裾をひるがえし

額にかかる髪もそのままに



恐れげもなく上げた瞳に映るのは

約束のない明日か

彼方を歩く誰かの背中か…



足元をさらうように風は吹き上げ

少女はひとり

丘の上に 立ちつづける







【少女】


ストーリーメニュー

TOPTOPへ