快楽教師
第5章 遅刻
【百合子side】
椅子に座ってからも、親指と人差し指で尻の肉をつねられていた。
やめて欲しかったその行為に、私はいつの間にかその先を期待している。
最初は鋭い痛みしか感じられなく、堪えていた私だったけど、
次第につねられた所から砂糖が湯に溶けていく様に、じんわりと気持ちよさが得られるようになった。
―ぁ…っ
また、違う場所を摘ままれる。
もう私のお尻は痣まみれなんじゃないかな。
熱を帯びてくるそこを弄りたい衝動を抑えて、握りしめた両手を卓上にのせた。
「―ねぇ、どうしたのよ?」
怪訝な表情をして曽根崎先生が話し掛けてきた。
「え……?」
頭がうまく回らない。
少し頭を傾げると、曽根崎先生がこめかみを掻いて舌を鳴らした。
「香坂先生はメモを取らないのかしら?」
ぐるりと周りをみると、確かに皆ペンを片手に手帳や余白に書き記している。
すみません、と頭を下げたあと、右手にボールペンを持つ。
けれど、話が全く頭に入ってこない。
「っ……」
キュウゥッと内腿をつねられて、甘い吐息が漏れるのが解る。
…きもちよくて…集中できないっ……!
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