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第5章 その先へ

翔ちゃんとの電話を切って。

もう一度かける。

最初にかけようとした人に。

翔ちゃんに繋がる時間より長く感じる。

何コールかして、

はぁ。
心臓に悪いわ。

……

「はいっ!」

コール音が切れた!出た!って思ったら、びっくりするくらいの大きい声で出た。

「にのちゃん?」

「うん。」

「どっ、どーしたの?」

「…いま、どこ?」

「家だよ?」



「ひとり?」

「…?ん?そうだけど。

どうした?」


………よかったぁ…


家にひとりってので気が抜けた俺は緊張が解けて。

もう帰ってもいっかな、くらいに脱力して変なやり遂げた感で、ぼーっとしていた。

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