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第2章 近づく距離

俺は先ず彼女に連絡を取ることにした。

『明日、会えないかな。』

少ししたら返信があった。

『いいけど。どうかした?』

『ううん。じゃあ明日、仕事終わったらメールする。』

『うん。あの駅前のお店に私は先に入ってるから。』


*****


その店に入ると彼女の座ってる席を見つけて声を掛けた。

「お待たせ。」

「ううん。なにか頼む?」

「うん。」

俺はコーヒーを頼んだ。

「なんとなくわかってるよ。別れ話でしょ?」

そう言われて頷いた。

「そう。そうよね。わかった。やっぱり別れるってなると寂しいけど。」

そう言って彼女は寂しそうな顔で笑った。

「ごめん。今までありがとう。あのさ。ちゃんと幸せになれよ?俺が言ったらいけないかもしれないけど。」

「なんでそんな事言うの?」

「なんとなく。報われない恋とかしてんじゃないのかなー、って思って。」

「やだー。」

彼女は意味深に笑った。

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