
アップルパイと君の隣で
第15章 彼女と彼女
「先輩、本当は何があったんですか?」
「何って...もしかして佳奈それも覚えていないとか言わないよね...?」
「へっ?」
「はぁぁぁ...それはさすがに...」
「私...何か忘れてます...?」
先輩の反応に不安になって尋ねる。
「本当に覚えていないの...?」
先輩のこの問にすみませんと頷く。
「それじゃあ今言ってもまた忘れちゃうんじゃないかな...?」
意味無いような...と深く溜息をつく。
そんな先輩にハテナマークが飛び出て首を傾げる。
ちゅっ
えっ...?/////
今キスされた...?
「思い出した...?」
先輩は上目遣いで私の反応を伺う。
「えっ?先輩あのっ/////」
「彼女なんだから普通でしょ...?」
「っ...!?」
少し恥ずかしそうに呟いた先輩の言葉に驚く。
彼女...?
何だか照れくさそうな先輩と昨日の夢が重なる。
