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エロース …ときめき探求物語

第12章 追いかけてヨコハマ…

満と幸は
駅前にあるファミレスに入った

満は
富貴子との関係や
富貴子がAVに出るにいたった事情と
それに対して
なにも支えになってやれなかった
自身の不甲斐なさを話した

幸は
満の話を黙って聞いたあと
『つぐみさん… あ…いえ、その富貴子さんてひと、幸せですね女として…。』
とポツリと呟いた

『えっ?』
幸の予想外の返答に
満は幸を見つめる

『でも… 事情は分かりましたが、あくまでも私見ですが、やっぱり私は咲良さんが富貴子さんに会わないほうがいいと思う。』
と幸は満に諭した。

富貴子は
女性の尊厳を捨ててまで
病状の思い旦那を社会復帰させるまで
身体をはって旦那を支え
子供を育てようとしている…
きっと満と過ごしたその最後の夜は
彼女の一般女性としての人生の
決別の儀式だったに違いない…
今更
満に今の【つぐみ】という名
のAV女優としての自分を晒すことを
彼女は決して望んでいない…

そんなことを
幸は満に説いた…。

―――カラン…

満の頼んだアイスコーヒーに浮かぶ
氷の溶ける音が
かすかに響いた。

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