天気予報の恋人
第5章 chapter 5
「…した?」
「ごめん…」
翔ちゃんが、フゥ…と溜め息をついた
その顔は
怒ってるわけではない
でも
どこか少し険しい
「翔ちゃん…俺「分かってる」」
翔ちゃんが俺の言葉を遮った
「お前が、ふざけてそう言う事するとは思ってない
和也くんを…弟みたいとかじゃなくて、…そう言う気持ちで、好きなんだろ?」
「…うん」
嘘は、付けない
どうせ付いたところで、翔ちゃんにはすぐバレる
「気持ち、悪い?」
普通はさ
気持ち悪いよね
こんなんで、翔ちゃんに嫌われるのは不本意だけど
本当にかずが好きなんだから、嘘はつけない
「何が?」
「へ?」
「気持ち悪いって…何が?」
予想しなかった翔ちゃんの台詞に
間抜けな声が出てしまった
「だって…かずは男だよ?しかも、中学生で…」
何だか口にすると、凄く悪い事みたいに感じてしまう
そう感じるって事は
やっぱり、いけない事…なのかな
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