天気予報の恋人
第18章 chapter 18
考えて見れば、朝から違和感はあった
いつも通りの朝を迎えたはずなのに、何故かその日は落ち着かなくて
まーくんの笑顔も、変わらないはずなのに
何か違ってたんだ
この違和感を、気のせいなんかにしなければ良かった
そうしたら、あのまま今も一緒にいられたのかも知れない
…いや、それはやっぱり無理だったのかも
だってそれを決めたのは他でもない
まーくんなんだから
「和也、お誕生日おめでとう」
先生とリーダー、そして潤くんと4人で
ご馳走の並んだテーブルを囲んでいる
……俺は今日、20歳になった
まーくんがいきなり目の前からいなくなって1年
あのアパートに今も1人で暮らしている
高校の間は、先生が「出世払いだ」と生活費を助けてくれた
家賃は、何故かまーくんのご両親がそのまま払ってくれていて
高校を卒業してから、先生と一緒に今までのお礼と
これからは自分で払う事を伝えに行った
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