天気予報の恋人
第16章 chapter 16
何をそこまで心配してるんだろ
…何となくは聞いてたから分かるけど、潤くんはそこまで悪い奴じゃないよ?
だって本当に悪いなら、先生もリーダーも
ここまでしないと思うもん
でもね
そこまで俺を心配してくれるまーくんがやっぱり大好きなんだ
初めて俺を、本当に見てくれた人だから
愛される喜びを教えてくれたから
人を好きになる、って事が分かったから
暫くの間、潤くんとゲームをしながら遊んでいた時
「ちょっと来てくれるかな」
先生が俺たちに向かって声を掛けてきた
「なんだろ?」
俺が潤くんを見ると
「さあ?わかんね」
潤くんも不思議そうな顔をする
「かず!おいで」
立ち上がったまーくんが、俺の傍に来ると
腕を持ってそのまま引っ張りあげた
「焼きもち…」
潤くんが、ニヤリとしてまーくんを見た
まーくんが、無言で潤くんを睨むような目を向ける
俺はどうして良いか分からず、ただ引かれるままにまーくんに付いていくしか出来なかった
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