天気予報の恋人
第8章 chapter 8
リーダーが、潤の頭をひたすら撫でる
「な…何すんだよ!」
そう言いながらも、逃げようとしない潤の顔は真っ赤になっていて
そこへ翔ちゃんまで
「イキがっても、可愛いぞ 潤」
なんて更に一緒になって頭をぐりぐりするから
思わず俺とかずが、顔を見合わせて
くすくす笑いだした
「もー!離せよ!!」
ムキになる潤に
「…これと同じだよ?」
優しく、翔ちゃんが微笑んだ
「は?」
突然言われた潤が、目を丸くする
「雅紀はね、和也くんが可愛くてしょうがないの
…俺とリーダーはね、お前が可愛くてしょうがないんだよ」
「かず、あっち行こ?」
ここにはいない方が良さそうだと思った
いくら中学生とは言え
潤のプライドだってある
それに、翔ちゃんが何気に足でこっちを払う仕草をしてるし
小さい頃から知ってる「従兄」の翔ちゃんの
気付かれずに追い払う仕草
「行こ」
かずの肩を抱いて、チラッと翔ちゃんを見たら
…翔ちゃんが小さく頷いていた
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