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果てない空の向こう側【ARS】

第9章 ベトナムの空の下へ(翔)

原宿の繁華街を少し外れた大通り沿いのラーメン屋。

俺は潤と並んでカウンターの席に着いた。

翔「ブタヤサイマシマシ、カラメマシ、ニンニクチョイマシ。」

俺はマスターにオーダーすると、それをみていた潤は口をあんぐり開けた。

潤「翔兄、その呪文なに?」

翔「お前、二郎系食ったことないのか?」

俺は少し呆れた。

あんなに流行りの店で外食ばかりしてるくせに、二郎系を知らないなんて。

翔「マスター、こいつも同じの。ニンニク抜きでね。」

潤「やっぱ翔兄はすごいね。何でも知ってる。」

俺は瓶ビールを頼んで、潤に注いでやった。

潤は俺のグラスに注ごうとしたが、俺は断わって自分で注いだ。

ビールを飲んでる間に運ばれてきたラーメンを見て、潤が再び口をあんぐり開けた。

ラーメン鉢には、渦高くモヤシとチャーシューが積まれていて、麺はまったく見えなかった。

潤「富士山みたい。」

俺は、ラーメンに驚く潤を放っておいて、手を合わせてラーメンを食べ始めた。

潤もあわてて箸を取り、富士山のようなラーメンを食べ始めた。

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