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狐と私と先生

第2章 狐くん

いくら聞いても、尻尾のコトは教えてくれないので、
私は仕方なく、話題変える。

「そういえば、
アナタ、名前は?」

「名前?
、、ミシロガネ」

「ミシロ、ガネ?」

私の言葉に、彼は顔をしかめる。

「変なトコロに
『、』付けんな。

美しい銀で、美白銀(ミシロガネ)。
昔は、よく
そう呼ばれていた」

そう言った彼の声は、少し悲しそうで、寂しそうで、
私の心は締め付けられた。

「美白銀。
ちょっと言いにくいわ。

 よし、銀にしましょう」

「ハァ?」

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