
Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第20章 夏の思い出
狛犬「よいしょっと…ふぅ…やっと帰ってこれたね!」
聖輝「はい…疲れちゃいました…」
狛犬「お腹もペコペコ…早く戻ろ…」
聖輝「はい…」
〜♪♪♪
狛犬「あれ?お兄ちゃんからだ。」
聖輝「えっ?」
ピッ
狛犬「もしもし!うん…うん、今ニノの別荘にいる。」
聖輝「お兄ちゃん…」
一緒に暮らしてる親戚のお兄さんかな…
狛犬「うん…うん、分かった。じゃあね〜」
聖輝「こっ狛犬さん…?」
狛犬「親戚のお兄ちゃんがさ、来週出張になったから家のこと頼むって。」
聖輝「出張ですか?」
狛犬「何でもね、依頼人がケガしてて動けないんだって。」
聖輝「あぁ…依頼人に会うために…」
狛犬「そうそう、アメリカまで行くんだって!」
聖輝「あっアメリカ?!」
狛犬「すごいよね!国際弁護士?っていうやつなの、お兄ちゃん。」
聖輝「すっすごすぎる…!!」
狛犬「だよなぁ…しかもアメリカに行けるなんて…」
聖輝「そっそんなに優秀な方なんですか?」
狛犬「うん!帝都大首席で卒業して、在学中に国家試験合格したからね。」
聖輝「しゅっ首席?!」
狛犬「そうそう!もぉ天才だよね〜!」
聖輝「天才すぎる……あっ…」
帝都大生ってことは……
狛犬「ん?どうしたの?」
聖輝「あっいや…あっあの…狛犬さん…」
狛犬「なに?」
聖輝「えっと……」
