テキストサイズ

理佳のトリセツ~愛あるセックスは智也だけ~

第21章 智也の事情~社会人①~

「じゃ、そろそろ締めちゃいますか」

三時間にも及んだ俺の歓迎会が終わる。

終電には充分間に合う。

俺は実家から通っている。

「お疲れ様でした。今日は歓迎会をして頂き
ありがとうございます」

これまでの人生で御礼や御詫びを
あまりしてこなかった俺。

こんな挨拶でいいのだろうか。

「成宮ぁ!まだ帰さんぞぉ!」

先程おだてた武藤が俺に肩を組む。

「武藤さん!今夜も行っちゃいますぅ?」
「男だけで飲んでこのまま帰れるか!」
「じゃ『可憐』ってことで!」

俺の存在を他所に総務課の先輩らが
居酒屋の店先で盛り上がる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ