テキストサイズ

今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡

第10章 ちーちゃんの夏休み♡partⅡ♡






あぁ、恐るべし…

魔王様は神をも上回る存在だった。

は、鼻血がまた…ッ…


そんなアタシをさておき、彼らは彼らで…


「で、みっくーん、このピッカピカの458スパイダー♪どこにオレたちは乗ればい・い・わ・け?」

「…あ?バカか。見りゃわかんだろ、テメェらの乗るとこなんてねぇんだよ」

「そんな2シーターで迎えにくる方がバカでしょ。あーあ、ハワイに来てまでお前ってホントツカエナイ。おかげで30万ドルがパァなんだけど…」

「あぁ…わけわかんねぇこと言ってるガキはさっさと日本に帰れ。つーか、死ね」


あー、やってる。やってるよ、いつものお約束。

まぁこれはこれで平和というか、なんというか…って!!


「ちぃ、行くぞ。乗れ」

「え、あぁ…!!」


ポカンとしていたアタシからとっくに通話の切れた電話を取上げ、例の口の悪さっぷりをまざまざと披露しながら手を引く雅くん。

あっという間に担ぎ上げられ、左ハンドルの助手席に放り込まれる。


「え、待っ!!」

「あんな奴らほっとけ。それよりも頭のそれ、飛ばすなよ」

「ちょっ、わっ!!」


威勢のいいエンジンが唸りをあげたかと思えば、拐われるかのように空港から連れ出される。


そしてもちろん行き先は…


ドーン♪


「よくきたな…千隼」


魔王の城…

もといS.R.Eグループ・オーナー紫堂渚が所有するホノルル湾を目下に納めるリゾートホテル…の最上階だった。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ