君とずっと
第6章 告白
バスを降りると、目の前は水族館だった
「雛ちゃん、行くよ」
「あ、うん」
水族館なんて幼稚園ぶりだ
もともと私は外出しないタイプ
出掛けたとしても、友達の家か、近くのショッピングモールくらいだ
「わぁ〜……」
入った瞬間に広がる海の世界
キラキラしてとてもきれいだ
「沢村くん、見て!これ、かわいい」
私はちっさい魚を指差した
「本当だ、雛ちゃんみたい」
沢村くんはニコニコしている
「沢村くん、どういう意味?」
「そのままの意味だよ〜、……あのさ、雛ちゃん」
「なに?」
「僕のこと……」
沢村くんは天井を見上げ、私を見た
「……名前で呼んでくれないかな?」
「え?」
「まぁ、気が向いたらでいいよ」
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