好きになったらダメだよ
第2章 そのためのセフレでしょ?
朝の数学準備室。
コーヒーを片手にスマホをあける。
液晶に映る彼氏の保からの連絡。
〈今夜、晩ご飯いつものところで待っているから。〉
いつものところと言うのは、市内でも有名なイタリアンレストランのことだ。
ワインの種類も豊富で、ピザやパスタもイタリアで修行したシェフが作るだけあって、味わい深い。
金曜日の夜だ。
今夜は保と朝まで一緒にいれるだろうか。
彼も私と同じで土日は休みだ。
土曜日に仕事が入ることなんてほぼない。
〈仕事が終わったらすぐに行くね。〉
保にそれだけ返して、携帯を鞄に放り込んだらガチャっと準備室のドアが開いた。
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