ふたり、溺愛中
第11章 これが、ホストさんのお仕事だもん!
「…ご ごちそうさまでしたっ
あの、すみません//」
「いえいえ。気にしなくていいんですよ」
結局、煌さんにはランチ代だけじゃなく、デザート代までごちそうになってしまったという。
お財布からふたり分のお代を支払ってくれた煌さんと共にお店から出ると、ふと振り返っていま出たお店の方を見た。
(………)
お店だけじゃなくて、ランチをしてあげるのもホストさんのお仕事なのかぁ。
クルリ
もう一度振り返り、今度は向かいのレストランの方を見てみた。
(………)
たとえば煌さんのように、いまもお客さんとランチデートしてるホストさんも、そこにいたりするのかなぁ。
「……… めさま?」
「……………」
それは悠さんもやっぱり、私以外の女性とランチしたりとか普通にあるんだろうな。
でも、何かやだなぁ…。
「姫さまっ
………姫さま!」
「へぇっ、あ、え?」
「どうしたんですか、急に虚ろな目でボーッとして」
あぁ、いけないいけない。
悠さんの事を考えてたら、まわりが見えなくなっちゃってたよぉ。
「…すいません。
おれのせいで、疲れさせましたかね…」
「ち 違うの違うの!
お腹いっぱいで、眠くなっちゃってねっ
あはっ」
これが、ホストさんのお仕事なんだから。
嫌とか言っちゃ、ダメだもんね。
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