私の心の1番綺麗なところに
第30章 晴れやかなこころ
そろそろメールも潮時という時に
「いま、少し電話できる?」
と聞かれた。
さっきの態度を反省したのだと思ったし、
嫌な予感がした。
けれど、興味の方が勝ってしまった。
「少しだけなら。」
数分後、電話が鳴った。
「はい。」
「ごめんな、さっき別れたとこ
なのに。」
「ううん。話ってなに?」
こんな淡々とした態度
今までしたことなかった。
私の本当の性格って
優しく思いやりがあるのじゃなく
こんなにあっさりと淡々として
いるのかもなぁと、思った。
なんて、考えて笑いそうになったとき、
翔が言った。
「あのさ…もう1回やり直さない?」
「無理。」
間髪いれず言ってやった。
勝った、と思った。
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