
私の心の1番綺麗なところに
第23章 傷
婦人警官が似顔絵を描く担当の
人を呼ぶために部屋を出た。
優貴が「思ったよりしっかり
話せてたね。」
と、言った。
あなたのおかげ。
あなたが愛情をはかった話を
してくれたから。
頭も心も冷やされた。
似顔絵担当の人が来て、
特徴や年齢やらを話した後、
今からパトカーで見回りに行くと
婦人警官が話した。
そのあいだ、もっと詳しいことを
聞きたいと言われ、
優貴には帰って待っていてもらうよう
婦人警官が言った。
「じゃあ澪、終わったら連絡して
俺の部屋に来て。」
「うん、わかった。」
なんだか、気が重かった。
できるなら自分の部屋に帰りたかった。
