
愛したカノジョは指名手配
第37章 桜庭彩佳⑤前編
「率直申し上げますと……佐伯翔太はお勧め
出来ません。それでも彩佳さんが佐伯翔太が
良いと仰られるならテストをさせて頂きます」
「テスト……翔をですか?」
「はい。これから佐伯翔太の職場に向かい話を
聞いてきます」
「そこまでするというのはどうして……」
長谷川が微笑む顔を初めて目にした。
「彩佳さん……貴女は辛い恋をなさった。
佐伯翔太が彩佳さんに相応しい男であるか
見極めたいのです。これは償いでもあります」
私も知りたい。
翔の心の根底の部分を。
出来ません。それでも彩佳さんが佐伯翔太が
良いと仰られるならテストをさせて頂きます」
「テスト……翔をですか?」
「はい。これから佐伯翔太の職場に向かい話を
聞いてきます」
「そこまでするというのはどうして……」
長谷川が微笑む顔を初めて目にした。
「彩佳さん……貴女は辛い恋をなさった。
佐伯翔太が彩佳さんに相応しい男であるか
見極めたいのです。これは償いでもあります」
私も知りたい。
翔の心の根底の部分を。
