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愛したカノジョは指名手配

第14章 佐伯翔太②

あの日アヤカは曽我という男と
店を出ていってしまい合鍵を渡された俺は
ただ酒を飲むわけにもいかず
五千円札を置き『スナック彩』を後にした。

「この釣で飲んでいくよ。ママも一緒に飲もうか」
「……翔ちゃんに『ママ』って呼ばれるの……
ヤダな……」

俺もアヤカを『ママ』と呼ぶことに抵抗があった。

『ママ』と呼ぶほど年もいっていないだろうし
何よりアヤカに『スナックのママ』という
雰囲気がない。

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