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・藤ヶ谷side

北「あのな太輔」

藤「んっ？」



岸が決められた自分の部屋へ行き２人っきりになると

ひろが自分から話し掛けてくる。



藤「どうした？」

北「お前に話しておきたい事があってよ」

藤「なに？」



それは―



藤「声が聞こえたって」

北「夢の中でさ」

藤「確かに妖魔って、そう言ってたのか」

北「あぁ、んだから俺は」



内たちの勘が当たっていたってわけだ。



藤「今は」

北「聞こえてね」

藤「なら良かった」

北「よかねぇわ」

藤「えっ」

北「だってつまりあれだろそれって宣戦布告みたいなもんじゃん、そのお前を」



ひろ―



藤「まだ不安なのか」

北「当たり前じゃん俺は」



ギュッ！



北「たいっ」

藤「なぁ覚えてる」

北「何を」



俺は、後ろからひろの身体を包み込むように抱きしめ言葉を続ける。



藤「健永とニカが、怪しい関係ぽくってその後わたの家でさ」



２人でふざけながら。



北「藤ヶ谷」

藤「北山」

北「ふっ、藤ヶ谷！」

藤「北山あぁーっ」

北「ぷっ、ガハハハ」

藤「出来るわけないじゃん」

北「いくらシンメ同志だからってよ ｱﾊｯ」

藤「なぁ、あははっ」



あの時はまさか自分たちが

そんなふうになるだなんて思ってもみなかったっけ。

そう言うと。



北「んだな、ﾌｯ」



苦笑いするひろ。



藤「お前そのあと俺になんて言ったかも忘れてないよな」

北「‥‥っ」

藤「確か」

北「ちょ、ちょーっと待った！あれは」



が、途端ひろは焦ったように落ち着きを無くし。



北「男同士で？ひえぇーっどうやってやるの藤ヶ谷、教えて」



今更、撤回はなしだぞ。



北「お前なら知ってるかと思ったしエロいから」



あぁ、知ってるぜ。



藤「なんだったら今、教えてやろうか身体で」

北「おっ、お前だって男となんかやるわけないって、言ってたじゃん」



と、今度はもがくように腕の中から逃げ出そうとする

だが、もう待てないから。



藤「その後も」

北「ちっ、ちげぇー」

藤「何が」

北「だからその」

藤「して欲しかったんだろ眼がそう言ってたもんな」

北「きっ、気持ちが弱ってただけだわ」



往生際が悪い、ひろ。




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