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[現代版] 天使と悪魔

第10章 慟哭の記憶③

・藤ヶ谷side

数時間後、ボカン!



藤「いってぇーっ」

内「なにをやっとるんや、藤ヶ谷」

藤「うっ、内…アハッ」



そのまま寝てしまった俺は帰って来た内に叩き起こされてしまう。



内「いいか、こいつは記憶がないんやで分かってるんやろな」

藤「なっ、なんもしてないって」

内「ホンマか?ジロッ」

藤「うっ…まぁ‥」

内「キスくらいはしたんとちゃう?ジロッ」

藤「あっ、あはっ」

内「藤ヶ谷!」

藤「もうしません」

内「ったくぅ、ハァ」



そんなに怒るなってばぁ。



内「けど、可愛いな」

藤「あぁ、フッ」

内「約束、覚えとるか?」

藤「もちろん」

内「今度こそ絶対に」

藤「護りきってみせる」

内「俺達でな ニコッ」

藤「内、フッ」



あっ―



藤「お前はするなよ」

内「何を?」

藤「キスに決まってるじゃん、したら許さないからな」

内「それ以外なら、いいんか?なら ニッ」

藤「だぁーっ、ダメに決まってるだろ」

内「ぷっ、しないってば、アハハッ」

藤「内!」

内「藤ヶ谷はホンマ昔も今もからかい甲斐がある奴やわ、だからおもろうてやめられんやけどな、クククッ」



こいつ―

まだ、なんにも知らなかった俺。

自分が死んでから内が必死で北山を支えてくれてた事

そして最期まで一緒に。

ありがと内、本当にありかとう。

感謝の気持ちは形で表す。

俺はもう二度とひろを悲しませるようなことはしない

約束するから。

お前にも心配かけたりしないって



北「くっ、うるせぇぞお前らひとの耳元でギャアギャア騒いでるんじゃねぇや」

藤「あっ、起きた」

北「それだけ騒いでれば、目が覚めるだろ普通」

内「その前から、煩かったけどな クスッ」

北「はっ?」

内「北山、藤ヶ谷の前では今後 寝ない方がいいぞ」

北「なんで?」

内「襲わっ…」

藤「わわわっ、内やめろって!わあぁーっ」

北「んっ?」

内「あははっ」



キョトンとしているひろの前でバカ騒ぎをする俺と内



藤「もう勘弁してくれよ」



が、そこにあったのは確かな友情だった。



内「やめられへんゆうたやろ、あははっ」



前世から繋がっている―





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