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お嬢様と二人の執事

第4章 二人

「それはレクチャーだから…」

「左様ですか…ならばこれもレクチャーです。足を開きなさい」

「いやっ…」

これ以上、好きにされるなんて我慢がならなかった。

「高宮は、私のことを好きだと言ったわ…」

神山の動きが止まる。

「私のことを好きだから抱いたと言った」

沙都子の目から涙が溢れる。

「もう…嫌…。好きでもないのに抱かれるのは…」

「沙都子様…」

「神山は想う方がいるのでしょう?もう、無理はしなくていいわ…」

シーツを引き寄せると、沙都子は身体を隠した。

「私の心がどこにあるかなんて、あなた方には関係ないでしょうけど…」

沙都子の潤んだ瞳が、神山をまっすぐ見上げた。

「せめて抱かれるなら、私のことを想っている人に抱かれたい…」

沙都子が枕に顔を伏せると、神山の手が震えた。

「沙都子様…」

呼びかけに沙都子は反応しない。

靭やかな白い足が、震えている。

「もう行って…」

「沙都子様…」

「行って!出て行って!」

沙都子が叫ぶと同時に、神山に身体を引き起こされる。

「ダメだ」

そのままベッドに倒されると、両手首を掴まれる。

「貴女は私の生徒です…」

「いやっ…やめてっ…」

沙都子が身をよじっても、神山の手は離れなかった。

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